FDEに依頼できる業務|対応範囲と依頼できないことの線引き
FDE(AI推進責任者 as a Service)の導入を検討する際、「具体的にどこまで任せられるのか」がイメージしづらいという声をよく聞きます。FDEは単なるツール導入支援ではなく、業務理解から実運用の改善提案まで幅広く対応しますが、依頼企業側で対応すべき範囲も存在します。本記事では、FDEに依頼できる業務範囲を具体的に整理します。
この記事でわかること
- ・FDEに依頼できる業務(6分野)
- ・依頼企業側で対応が必要なこと
- ・正社員推進担当者との役割比較
- ・依頼前に整理しておくとスムーズなこと
こんな企業におすすめ
- ・AI推進担当を採用ではなく業務委託で確保したい企業
- ・PoCから実運用まで一貫して伴走してほしい企業
FDEに依頼できる業務(6分野)
FDEの主な対応範囲は次の6分野です。
1. 現場ヒアリングと業務課題の整理
現場担当者への聞き取りを通じて、業務フローと課題を可視化します。経営層だけでは把握しきれない現場の実情を拾い上げる役割を担います。
2. AI活用テーマの優先順位付け
洗い出した課題の中から、効果とコストのバランスを見て、最初に着手すべきテーマを提案します。
3. PoC(概念実証)の企画・設計
成功基準の設定、対象範囲の絞り込み、検証スケジュールの設計まで担当します。実装自体は自社で行う場合と、FDE側で対応する場合があります。
4. ベンダー・ツールの選定支援
複数のAIサービス・開発会社を比較検討する際、中立的な立場で選定基準の整理やベンダーとの調整を支援します。
5. AIワークフローの設計・構築支援
業務フローの中にAIをどう組み込むかを設計し、必要に応じて実装・構築を支援します。
6. 実運用後の効果測定・改善提案
導入後もKPIをモニタリングし、業務の変化に合わせたワークフローの見直しを継続的に提案します。
依頼企業側で対応が必要なこと
FDEはあくまで「伴走支援」のため、以下は依頼企業側の対応が必要です。
- 現場ヒアリングへの協力(担当者のアサインと日程調整)
- PoCの成功基準・投資判断についての最終的な意思決定
- 社内の決裁プロセス・稟議対応
- 継続利用するAIサービス・システムの契約主体(多くの場合は依頼企業)
正社員推進担当者との役割比較
社内の推進担当者を置く場合とFDEに依頼する場合で、対応範囲に大きな違いはありませんが、契約形態と柔軟性が異なります。
| 項目 | 正社員の推進担当者 | FDE |
|---|---|---|
| 業務範囲 | ヒアリングからPoC・運用改善まで | 同様(契約内容により調整可能) |
| 稼働の柔軟性 | 固定(フルタイム雇用) | 週1日〜必要な稼働に調整可能 |
| 他プロジェクトとの兼務 | 兼務が多いと専念しづらい | 複数企業を専門的に支援するため知見が豊富 |
| 契約終了の柔軟性 | 解雇には制約がある | 契約期間満了・更新の判断が柔軟 |
依頼前に整理しておくとスムーズなこと
FDEへの依頼をスムーズに進めるために、事前に以下を整理しておくことをおすすめします。
- 現在把握している業務課題(漠然としたものでも構いません)
- 過去にAI導入を検討・実施した際の経緯(あれば)
- ヒアリングに協力してもらえる現場担当者の候補
- 意思決定者(誰の承認でプロジェクトを進めるか)
この記事のポイント
- FDEは、現場ヒアリングからテーマ選定、PoC設計、ベンダー選定支援、実装支援、運用改善まで幅広く対応します。
- 一方、最終的な投資判断や社内の稟議対応は依頼企業側の役割です。
- 正社員の推進担当者と業務範囲は近いものの、稼働の柔軟性と契約の柔軟性が大きな違いとなります。